第1章 ハリー・ポッターと賢者の石
「リエル.......。」
困ったような顔で私を見るフクロウ。
「シリウス、大丈夫だよ。セブルス、本当に優しいよ?」
「私は心配だが、君が信用しているなら、少しは....。」
「シリウス、私、どんどん力が強くなってる気がするの。」
「力が?」
「怖い夢を見たとき、ガラスが割れる音で目が覚めたの。起きたら、私の部屋にあった全てのガラスが割れていた。」
あれはきっと、魔法の力のせい。
「.......そうか。だが怖がることはない。きっと抑える力もつくはずだ。」
「そうかな?」
「そうさ。....もう時間がない。リエル、くれぐれも気をつけなさい。いいね?」
「うん!またね。シリウスも、きっと私がアズカバンから出してあげるから!」
もう一度私の頬にすり寄る。
もうフクロウは元の瞳の色に戻っていた。
もう少しでホグワーツに戻る。
それまでに、力を抑える力をどうにかしてつけなきゃ。