第1章 ハリー・ポッターと賢者の石
「リエル。リエル。」
「シリウス!今日は少し早いんだね!」
フクロウは私のベッドの上に止まり、私をじっと見る。
「最近、変わった様子はないか?」
「....嫌な夢を見るんだ。」
「嫌な夢?」
「ヴォルデモートが私を殺しに来たり、脅したり、何かを探してるの。」
「それは、たまにしか見ないのかい?」
「.......ううん。最近はほぼ毎日見るようになった。私、これは予知夢なんじゃないかって思うの。リーマス達はそんなことは無いって言うんだけど.....。」
「恐らくそれは予知夢だろう。リエル、君は小さい頃も予知夢を見ていたんだ。覚えているかい?」
「うん....。たまに見た。」
「君には未来を知る能力がある。大丈夫。それはきっと役に立つ。」
フクロウのシリウスは私の肩に止まり、頬にすり寄った。
「ありがとうシリウス。」
「....リエル、君はそれが原因で寝不足になっていないか?」
「.......うん、なってるかも。」
「眠るとき、幸せなことを考えるんだ。パトローナスを使うときの気持ちだ。いいね?」
「うん....。ホグワーツで、ハリーに会ったんだ。」
「そうか、会えたか。」
「うん。セブルスとハグリッドとアルバスがいてね、面白いよ。」
フクロウでも表情がよく分かる。
セブルスの名前を聞いた途端に、シリウスの表情がくもる。
「リエル、スネイプとはあまり仲良くしない方がいい。」
「何で?」
「......いや、信用しすぎない方がいい、と言った方がいいか。」
「大丈夫だよ。セブルスは優しいから。」