第7章 ハリー・ポッターと死の秘宝Part1
「どういつもりだリエル。」
セブルスの部屋で2人きりになった途端、セブルスは私に詰め寄った。
「どうして?自分の意思でデスイーターになる事がそんなにいけないこと?」
「……本心なのか?」
「もう、こんな世界はいらない。そう思っただけ。」
そう言って、部屋を出ようとする。
セブルスは手を着いてそれを阻んだ。
「嘘をついているのなら、話せ。」
「嘘なんかついてない。私は、こんな世界なんていらない。もう何も奪われたくない。」
「……リエル。」
「あなたが愛してくれたリエルは、もう、殺した。私は、昔の私ではもういられない。」
「そうか……。」
「……ただ、死ぬ直前、……あなたが想ってくれるくらいあなたを想っていた、と。父のように慕っていたと言っていた。」
「……永遠に。」
セブルスの部屋を出る。
私は、私を殺して生きていく。
奪われる側ではなく、奪う側として。
次の日からホグワーツを仕切ることとなった。
セブルスが校長で、カロー兄妹が副校長となった。
ヴォルデモートが欲しがる力の強さと聞いて、カロー兄妹が私になにかしてくることは無かった。
深くフードを被せられ、セブルスは生徒たちに絶対私を見せなかった。
そんな気遣いは無用だ。
私は闇の魔術に対する防衛術の授業を任された。
好きにやるといい、セブルスはそれだけ言った。
開始早々、私はフードを外して教室を見渡す。
「リエル……!」
反応したのはネビル・ロングボトムだった。
「どうして君が……?」
「あなたも聞いているでしょう?私はデスイーターになった。あなたの旧友ではない。旧友だったリエルは死んだ。」
「そんなはずない!君は誰よりも強くて、けど優しく」
「黙れ。授業中にも関わらず勝手に発言し、教師にそのような態度とは……グリフィンドール10点減点。」