第7章 ハリー・ポッターと死の秘宝Part1
〈リエルside〉
ヴォルデモートの屋敷に呼ばれ、ヴォルデモートと対面した。
「ついに手に入った……!」
ヴォルデモートは私の頬に触れ、喜びのあまり興奮していた。
「リエル、待ちくたびれたぞ。だが仲間になると確信していた。お前は俺様とよく似ている。」
「私は、もう何も奪われたくない。」
「そうだ。お前は今日から何も奪われない。」
「奪われるくらいなら、奪う。」
「そうともリエル。お前は選ばれた。力を持って生まれたお前は、神から最も愛されているのだ。そして俺様はお前のその力が意のままになるこの瞬間を待ち望んでいた。」
「私はどうすればいい?お前に殺されればいいの?」
「ははっ、何を言うリエル。今日から俺様とお前は親友だ。我々の絆は兄妹にも値する。」
「どうしてそこまで私を信用する。昨日まで、私はお前を憎んでいた。」
「最も憎き相手は、いとも容易く親友になれる。なぜなら憎む相手はよく観察し、知りえているからだ。関係が転じるにはちょっとしたきっかけが必要だ。そのきっかけが、ダンブルドアという男の死だった。実に素晴らしい!」
「私は何をすれば?」
「セブルス、今日からホグワーツを仕切れ。リエル、お前はセブルスの力となり、絶対となるのだ。」
「仰せのままに、我が君。」
セブルスは恭しく頭を垂れた。
会議が終わると、私はセブルスが用意した真っ黒の服に着替えた。
セブルスのように真っ黒なマントを身につけ、フードを深く被った。
ヴォルデモートは私だけにこう伝えた。
セブルスが怪しい動きをしたら必ず殺せ、と。
きっと、セブルスにも同じことを伝えているのだろう。
私とセブルスは互いの命を握らされていた。