第7章 ハリー・ポッターと死の秘宝Part1
〈ハリーside〉
立ち去るリエルを、ただ眺めることしか出来なかった。
嘘だ。
リエルがデスイーターに……?
ヴォルデモートに寝返った……?
その日のうちに不死鳥の騎士団本部に収集がかかった。
「リエルが……!?」
リーマスは膝から崩れ落ちた。
「リエルの机の上に、手紙が置いてあったの。勝手に持ってきちゃったけど、みんな読んで。」
ハーマイオニーが差し出す便箋には、確かにリエルの字が書かれていた。
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ハリー
シリウスが死に、アルバスが死んだ。
私は、もう何も奪われたくない。
さようなら。
最初から双子などいなかった。
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おかしい……。
リエルが、そんなはずない。
みんな同じ気持ちだった。
リーマスは手紙を読むといって部屋にこもった。
ハーマイオニーも、ロンも、手紙を一心不乱に読んだ。
「ハーマイオニー、手紙を見せて。」
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ハーマイオニー
人生で初めてできた女の子の友達。
とても大切な人。
さようなら私の親友。
私は死んだ。私は最初からいなかった。
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「どうしてなのリエル……。」
ハーマイオニーはロンに抱きつき、泣いていた。
ロンは読み終えると手紙を渡した。
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ロン
初めてできた男の子の友達。
あなただったら、ハーマイオニーを任せられる。
親友を、よろしく。
私は死んだ。最初からいなかった。
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「そんな……。」
絶句した。
どうして……。