第6章 ハリー・ポッターと謎のプリンス
アルバスは本当に死ぬ気だ。
ドラコに殺されるつもりなんだ……。
変えられない。
見てきた夢の未来は絶対変わらなかった。
ジョージから手紙が届いていた。
大好きなリエル
ちゃんとご飯を食べてね。
帰ってきたら、抱きしめたい。
君を強く想ってる。
ジョージ
「私も想ってるよジョージ……。」
でもダメだ。
私のそばにジョージがいては、危険が及ぶ。
絶対に遠ざけなければならない。
涙が止まらなかった。
もうこれ以上、大切な人たちを失いたくない。
でも、私といたら失うことになる。
考えなければ……。慎重に。
しばらくして、ハリーがスラグホーンから真実の記憶を手に入れたと聞いた。
アルバスに呼ばれ、憂いの篩をみた。
スラグホーンはやはり、トム・リドルに霊魂の分け方を教えていた。
「少なくとも、7つはあるはずじゃ。」
今までに、ヴォルデモートの分霊箱は指輪、日記の2つしか破壊されていない。
「あと5つ……?」
「そうじゃ。時間が無い。次の休暇、わしはハリーと分霊箱を探す旅に出る。」
「危険すぎる。」
「それでも、やらねばならぬ。」
アルバスは私の頬を優しく撫でた。
「大丈夫じゃ。わしは命を繋ぐことで闇を追い払う。ハリーには危険は及ばない。」
「そうじゃなくて、あなたが死ねば皆が絶望してしまう……。」
「絶望の隣には必ず希望がある。大丈夫じゃ。」