第6章 ハリー・ポッターと謎のプリンス
大広間でハリー達とご飯を食べていると、ロンが怯えた顔で私たちを見た。
「やめてロン、雪をふらせないで。」
私たちの周りだけ雪が降っていた。
「僕、どうやってラベンダーと別れたって?」
私とハリーとハーマイオニーは顔を見合わせる。
「あー、えーっと……ラベンダーがお見舞いに来て、あなたが話したの。あまり長い会話はしてなかったと思うけど。」
ハーマイオニーが言葉を紡ぐ。
「誤解しないでよ?僕はせいせいしてるんだ。ただ睨んでるから……。」
そりゃあ睨まれるでしょ。
苦笑いでハーマイオニーをみる。
「確かに、睨んでるわね……。ロンは何も覚えてないの?あの晩のこと。全く何も?」
ハーマイオニーが確かめるような口調で尋ねる。
「何となくは……。でも有り得ない。頭がどうかしてたんだな。」
「そうね、そうよね……。」
頭の中でこれほど誰かをを殴りたいと思ったことは無いと感じた瞬間だった。
思わずロンの足を踏んだ。
「いてっ!」
「あ、ごめんねロン。足が滑っちゃって。」
「あぁ……。」
ハーマイオニーにウィンクしてみた。
私はもう一度、ドラコと話をしようと思っていた。
「じゃあ私先いくね!」
大広間を後にする。
階段をあがって、人気のない大きな物置のような場所に来る。
「誰だ。」
心臓が飛び出でるかと思うほど驚いた。
セブルスの声だった。
「リエル……。」
表情は変わらないが、安心したような目になった。