第6章 ハリー・ポッターと謎のプリンス
「今、君の心は疲れきっているんだよ。ジョージと過ごしてみなさい。他のことは何も考えずに。」
「その間にも、ヴォルデモートは」
「そういう類のことは禁止だよ。今日はクリスマスだ。」
「....うん。」
リビングに戻るとジョージの姿はない。
「リエル、ジョージが天窓のある場所に来て欲しいって。屋根裏部屋のことじゃないかしら?」
ジニーが教えてくれた。
「分かった。ありがとうジニー。」
屋根裏部屋に来ると、ジョージの姿はない。
何だろう?
「上に来てリエル!」
「ジョージ?」
窓を登り、屋根に出る。
「こっちこっち。目を瞑って寝転がって。」
言われた通りに寝転がる。
「じゃあ目を開けて。」
「....うわぁ!綺麗....」
目を開けると、そこにはたくさんの星が瞬いている。
さっきベランダでみた星より近い。
「クリスマスに晴れるのって珍しいんだ。いつもは曇ってたり、雪が降ってたり。」
「すごく綺麗....」
「これ。クリスマスプレゼント。」
「可愛い!」
可愛いくまのぬいぐるみ。
両手で持ち上げると、くまの首で何かが揺れた。
「ジョージ、これ....」
そこにはリボンでくまの首にかけられた指輪が....
「今は形だけでもいい。この瞬間だけの言葉でいいから、いつかは俺と結婚してほしい。リエルは優しいから、俺を守るために遠ざけようとするかもしれない。でもリエルは俺が守るって決めたんだ。だから、受け取ってほしい。」
「ジョージ....ありがとう。すごく嬉しい....」
「まだ俺は未熟で、リエルを悲しませるかもしれない。でも約束する。ずっとリエルを守るって。ずっとそばにいて欲しい。」