第6章 ハリー・ポッターと謎のプリンス
「リエル....やめてくれ..........シリウスは死んだんだ....」
「何言ってるの?リーマス。シリウスはアズカバンにいるだけだよ?死んでなんか....」
「リエル.......辛いのはよく分かる....でも、現実から目を背けてはダメだ....」
リーマスが私を抱きしめる。
シリウスは死んだんだ
その言葉が頭に響く。
『アバダ・ケダブラ!』
死んだ時の光景が頭に浮かぶ。
「嫌っ....!」
何度も何度もその光景だけが頭の中に流れる。
耳を塞ぎ、うずくまる。
「大丈夫だ....落ち着けリエル....」
リーマスの腕の中で、私は目に見えない何かに怯えた。
そう、シリウスは死んだ。
「ごめんリーマス、落ち着いた。」
「いつもシリウスが言っていたように、リリーもジェームズも里親だった御両親も、シリウスも、皆ここにいる。」
私の心臓の辺りを指差し、リーマスは少し笑った。
「そうだね....」