第5章 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
セブルスとホグワーツを守る。
それはアンブリッジに抗わず、皆を静かに見守ること。
「セブルス、アルバスが城から出た。」
「追放か?」
「いや、ファッジに捕まる前に逃げたんだと思う。私とセブルスでホグワーツを守って欲しいって。」
「そうか....。」
「じゃあ私、もう行くね。睡眠薬はまた今度ちょうだい。」
セブルスの部屋を出る。
寮に戻る途中、泣いている男の子を見た。
「どうしたの?」
「手が....」
「っ....」
アンブリッジの罰。
不思議なペンで書き取りをさせられ、その文が手に傷となって現れる。
痛みは尋常じゃない。
それを、こんな小さな子にやるなんて....
「大丈夫。痛みはすぐにひくからね。」
「リエル、どうしたんだ?」
「ジョージ、フレッド....この子が泣いてて....」
ジョージとフレッドはしゃがみ込み、男の子と目を合わせた。
「名前、なんていうの?」
「....マイケル。」
「そっか、手の痛み、大丈夫だよ。」
「あぁ。すぐひくって。」
「俺らの傷ももう消えてきてるだろ?」