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君がいた夏

第2章  爪痕【赤司征十郎】*裏あり


昇天して意識の彼方から帰って来た俺はナナを見ると、口に溜まった俺の欲を吐き出しもせずに全て飲み込み、口元を指で拭う。


その時も口角を上げており、俺の欲を嫌な顔をせず受け入れてくれた。…いや寧ろ満悦してるようだ。
その表情に俺はまた彼女に見惚れ、喜びが増す。




一体、彼女はどこまで俺を悦ばせてくれるのか。
そして、彼女と繋がったら一体俺はどうなってしまうのだろうか。



強い期待と探究心に思わず胸が高鳴り唾を飲み込む。
そしてナナは不敵に笑みを向けたまま尋ねてきた。


「そんなによかった?すごいいっぱい出てたよ」


「…ああ、イくなんて思いもしなかったよ」


「嬉しい」


俺に微笑みを向けたナナは白濁の汁にまみれた俺自身を全て拭き取り吸うように舐めてくれる。


イったせいなのか少しくすぐったいが、これで俺の欲全てを彼女が受け入れたことになる。
…それがこんなに気持ち良くて嬉しいだなんて思いもしなかった。



もう今夜が終わって欲しくない。なんとか後でナナの連絡先を聞きたい…。
けど、今は行為に集中しなければ……。


欲望が錯綜する中、彼女は口元を拭った後また俺自身を舐め始める。




こんなに献身的な彼女が何故別れを告げられなければいけなかったのか?
全く、その男は理解に苦しむな。





だけどそのお陰でナナと出会い、こうして長い夜を共にしている…。




だからナナ、今度は俺が貴方を天へ昇らせたい…。そして、俺に溺れてほしい。





俺は上半身を起こすと、NAME1#は俺を咥えながら見上げてきた。



「…ん、はぁん。赤司君?」



一旦彼女は俺自身から口を離し、不思議そうに俺を見る。






そして俺は彼女の弱い耳元に吐息を吹きかけて甘く囁いた。





「ナナさん、今度は俺が貴方を天国へと連れてってあげますよ」






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