• テキストサイズ

薄桜鬼~君ノ記憶~

第4章 闇の彼方まで


彼の瞳が暗く濁り、再び私に冷たい声を浴びせる。

「あのさ………そういうのって、俺を煽るだけだって分かってる?
 もう、止めなきゃって思ったけど……やっぱ欲しい……全部。」

そう言うやいなや彼はするすると私の足元に屈み込み、膝裏を掴んで目一杯に開脚させた。

「………っいや」

必死に足を閉じようとしても、やはり彼に捕まれた膝はぴくりとも動かない。

秘部が彼の目の前に晒され、私は気が遠くなる程の恥辱に打ち震える。


…………ちゅく

そこに彼の舌が這わされ、何かを確かめるようにゆっくりと丁寧に舐め回し、そして吸い上げる。

彼はわざと舌に唾液を絡ませて、じゅるじゅると卑猥な水音を立てた。

あまりの羞恥に朦朧としている私を、一瞬にして地獄に叩き落とす言葉が彼の口から放たれる。

「なあ………総司はここ…どんな風に、触った?」


総司……………………?

忘れていた…ううん、考えないようにしていた名前を出され、私の中に鮮明に甦るのは……

沖田さんの顔、沖田さんの声、沖田さんの匂い、沖田さんの温もり…

………もう、会えない。

だって私は汚れてしまったから。

沖田さんに触れてもらう資格なんかもう無いのだから。

こんな事なら、無理を言ってでも沖田さんに抱いてもらえばよかった。

沖田さんに全てを捧げて、全てを奪ってもらえばよかった。

でも…もう遅い。……遅い遅い遅い。

……………………………………………………

さよなら………大好きな沖田さん。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp