第3章 地位の確立
「話とは何でしょうか?」
恐る恐る聞くと紅茶を1口飲んでからリヴァイは話した。
「さっきの講義を聞いて思ったんだが、誰かに基礎以外を教えられたのか?」
鋭い目線で聞いてくる彼を見ながら戸惑いながら話す。
「いえ。
基礎以外は医学書を読んで独学で学びました」
そう答えるとリヴァイの表情が緩み、隣に座る様に言われてソファーに座った。
すると肩を引き寄せられてリヴァイに体を委ねる形となった。
「それなら構わないが、独学であそこまで的確な事を言えるのか」
「訓練兵時代に医学を教わった時に興味を持ったので暇があれば医学書を読んでいました」
そう答えると更に肩を強く抱き締められる。
「俺は訓練を受けずにこの兵団に入った。
今日のお前の講義を聞いて正直驚いた」
そしてリヴァイの顔が近づいたかと思うと唇を奪われた。
キスをしているとどんどん濃厚な物に変わり最後はリヴァイの舌が口内に入ってくると舌を絡ませてきて、お互いキスに夢中になる。
付き合っている以上当たり前の事なのかもしれないが、今まで恋愛と無関係な環境だった為少し驚きながらもリヴァイに全て任せた。
息が苦しくなってきてようやく唇が離れると唾液が糸状になってコルネリアの顎に垂れる。
それをリヴァイが舌で拭う。
「正直、お前が欲しい。
だが今はそれが出来ないのが残念だな」
そう言う彼の顔は優しさに満ち溢れていた。
「今晩また向こうに戻らなければならない。
一晩ここに泊まってお前を俺の物にしたいが…
それが出来ないのは辛いな」
淡々と話すリヴァイに対して今度はコルネリアからキスをした。
そのキスは啄む様な優しいキスで、彼自身もそれに応える。
「兵長はいつまであちらに居るのですか?」
「さぁな。
前にも言ったが俺以外の男に興味を持つな」
この兵団に来て直ぐに別の兵舎で過ごす事になったのはやはり悲しく、リヴァイ自身もそう思っていた。
「でもいつかは戻って来るんですよね?」
「多分な。
だが暫くは離れる事になるだろう。
言っておくが俺は嫉妬深い」
「前にも同じ様な事を聞きましたよ」
そう答えるとリヴァイは立ち上がった。
「わりぃがもう出なきゃならねぇ。
お前の監視もしたいがエレンの監視が優先だ」
そう言う彼の表情は兵士長の顔に戻っていた。
「お前は私室に戻れ」