第1章 消えるのが突然なら出会うのも突然
「こんにっちわ~やあやあ君が噂の聖星ちゃん!」
テンション高い。うっとうしい。何なんだこの人。
これが芸能人ってやつなのか……。
家の中に入ると、わあ広い。すごい、広い、綺麗。わー台所ピカピカ(棒)
きっと外食ですべて済ましてきたんだろうな。冷蔵庫空っぽじゃないかな。
妙にでかい真っ赤な冷蔵庫を見ながら、私はそう思った。
「で、改めて自己紹介してもらってよろし?」
「あ、ハイ。園田聖星と言います。訳あって孤独になっちゃったんでここに住まわしてもらうことになりました。……叔母さんの思惑で」
「あ、叔母さんの思惑なんだ」
「そうです」
で、この人たちは自己紹介とかしないのか。有名人ってそんなものなのか。
「で、あの、自己紹介してもらえません?」
「え?」
「ハイ?」
え? ってどういうことっすか。やっぱ世間知らずじゃない?