第1章 消えるのが突然なら出会うのも突然
というわけで、来てしまった。なんだここ、3階建の普通の家。
でもやっぱ竜巻だか台風だかの家だと知られたらここには頭のおかしいファンが、メンバーが出てくるのを今か今かと待ちわびてるに違いない。
ということは、ばれていないんだな。いや、でもじゃあ出入りの時にばれないのかな? お隣さんの目が節穴なのか。
ピンポーン
可愛らしい音がした。ってか、私男と同居かよ。叔母さん何考えてんだ。絶対竜巻に会うことしか考えてないだろ。
あ、違う。嵐だ。忘れるんだよな。
『はいはーい』
はいはーいって。芸能人ってみんなこんな軽いもんなの?
「あの、園田聖星ですが」
『あー、そのちゃんね。おっけおっけおけ」
なんか、そのちゃんって言われた。勝手にあだ名が付けられている。そして語尾は何なんだ。