第2章 ~夏が待てない~気持ちも気温も上昇中
快晴てキラキラと輝く湖。
全学年がいるから湖畔はゴチャゴチャしていた。
いくつかの散策ルートがあり、奈帆たちは事前にクラスの話を聞き空いてそぅな湖の反対に向かう坂道ルートを選択していた。
ルートに入ると、さすがに険しい道のせいか生徒はほとんどいなく静まり返った自然を満喫していた。
「お昼には反対に着くように行けばいいから、ちょっとペース落とさない?」
めぐがハァハァと息切れをして言った。
「あっ。俺ら足に自信あるから自分たちのペースだったね。少しおとすよ。」
場の空気を読む秀明は雅也にも
「もぅ少しゆっくり!」
とかなり前の雅也に叫んだ。
「んあ?体力作りの為に来てんだろ!なんで合わせなきゃなんねーの?」
まるで自分を中心に地球が廻ってるよぅな言い方にいょいょ奈帆はキレた。
走って雅也の前にはだかり、
「あんた!なんなの?グループ行動!意味わかってんの?ほら戻んな!」
今まで聞いた事のない奈帆の口調に雅也も秀明も固まっていた。
それからは無言のまま湖畔の反対側に着く。
ギクシャクしたランチ。
雅也が奈帆のお弁当を覗き箸を近付けてきた。
゛ベシッ!!゙
雅也の手を叩くと同時に
「自分の食べてよ。せめて欲しいとか無いわけ?全く。。。失礼だゎ!」
出さないよぅにしていた強い口調、さっき言い放ったことでリミッターが無くなっていた。
(あ。。。)
気を付けて高校生活を送るつもりが、もう徐々に壊れかける。
めぐは付き合いが長生きからあまりビックリしてはいなかったが、雅也と秀明は口を揃えて、
「元々こんな感じなのか?」
少し小声ではあるが、しっかり奈帆の耳にも入った。
めぐが返事をするのを遮り、
「そーですけど?何か?」
奈帆のお決まりのセリフが出てきた。
しかし爆笑する2人。
「その方がいいんじゃね?」
雅也がゲラゲラと笑いながら言う。
「確かに、入学してからなんか不自然だったもんね~!」
と秀明も笑いながら言う。
どこかバカにされた気分になった奈帆はさっさとランチを終えてその場から離れた。