• テキストサイズ

私はSですが?何か?①

第7章 ~サイドストーリー~ 雨の日の自習


雨音が反響する中秀明と雅也の部屋の前に着く。
緊張を隠すように秀明が、
「到着-!きたない所だけどどーぞ!」
明るい声を上げながらドアを開く。
「ありがとう。。。」
めぐはゆっくりと中へ入った。
ちょっと雰囲気の違うツインの部屋に
「私達の部屋もこんな感じだけど、色合いが違うかも。。。」
緊張のあまり何を話して良いかわからなくなるめぐ。
「じゃあそこに座って~。」
ソファーを指差しながら秀明は飲み物を取っていた。
冷蔵庫を覗くなり
「あぁ。。。何か買っとけば良かった。。。水か、スポドリしかないけど飲む?」
ガックリと肩を落としながら話す秀明を見てめぐが笑った。
「ぷぷっ!!まだいいよ。」
「何だよー!笑う所じゃないじゃん。。。」
ちょっとふくれながらめぐの隣に座った。
「じゃあ、どんな飲み物があったら肩を落とさなかったの?」
イタズラっぽく少し笑いながらめぐは聞いた。
「いや。。。なんかいつも飲んでるよーなカフェオレとか。。。」
少し恥ずかしながら話す秀明。
「見てたんだ~。なんかそ~ゆ~のって嬉しいね!」
めぐが少し下をむきながら話すと。。。
「な、なんか。。。カッコわりーよな。。。いつも見てるって。。。完全に俺ストーカーみたいだし。。。」
「あはは!確かに!知らない人なら完全にだね!!」
またイジワルするめぐ。
「なんかさ、めぐが入ってきちゃうんだよな-。今までこんなことねーし。。。」
秀明のぽつぽつと話す言葉にめぐは恥ずかしくなる。
「さて!何から勉強するー?」
恥ずかしさのあまり話を変えた秀明。
「とりあえず、課題のプリントやっちゃお~か?」
めぐがプリントを広げてやり始める。
静まり返った部屋にはシャーペンの音だけが聞こえた。
「ねぇ。。。」
めぐは目線をプリントから隣に移すと秀明は頬杖をしながらこっちを見ていた。
「どーしたの?」
めぐが不思議そうに聞くと
「部活と違った真剣な顔だな~って。。。」
「何それ~!いつも真面目だもん。。。」
そう言ってめぐは赤くなりまたプリントを始めた。
少し進んだところでめぐが、
「この問題苦手だなぁ。。。全く分からない。。。」
困ったように話すと
「どの問題?あぁこれね!これは。。。」
秀明が寄ってきてめぐのプリントに書き込んで説明する。
しかしめぐは問題の解き方より顔が近いことしか頭に無かった。。。
/ 111ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp