• テキストサイズ

私はSですが?何か?①

第7章 ~サイドストーリー~ 雨の日の自習


合宿始まって以来の雨。
目覚めと共に雨音に気がつく秀明は急いで食堂へ向かった。
顧問の先生達が話している。
「予報ではこれから酷くなるみたいですね。練習は厳しいかと。。。」
「そうですね。では中で練習になりますか?」
「いや、これだけの人数だと。。。厳しいですね。自習や自主練習にしましょうか。。。」
朝食を食べながら耳に入ってくる話し声に秀明はじっと聞き入る。
(部屋で自習か?自由なのかによるな。。。)
口にご飯を運びながら考えていると、
「では自習で決まりですね。自習室が無いので食堂や会議室も開けますか。」
「室内なら自由にしましょうか。部活以外での交流も大切ですしね。。。」
徐々に食べるスピードが上がる秀明。
あっという間に食べ終わり部屋へ急いだ。
ドアを勢いよく開けると雅也はまだ寝ていた。
「雅也!起きろ!!練習じゃなくて自習だってよ!!」
雅也の身体を揺すり秀明が荒々しく起こす。
雅也が薄らと目を開けると散らかった部屋を片付けている秀明が見えた。
「雨か。。。つか何やってんだよ。。。」
寝ぼけながら聞く雅也。
「自由に自習だからさ、俺とめぐはここで自習すっから!だから雅也は他でやってくれ!!たまにはゆっくり話したいんだよ…」
ボソボソと話ながら手際よく片付けていく秀明。
寝起きの雅也には理解するまで時間が掛かった。
「おいっ!寝るなって!!そろそろめぐを探しに行くからな-!!」
片付いたと思ったらあっという間に秀明は部屋を飛び出して行った。
「ん~。。。ん?つか。俺どーすんだよっ!!」
慌てて飛び起き秀明を追いかけた。

しかしどこにも居ない。
(部屋まで迎えに行ったのか?いや、食堂か?)
食堂へ着いた頃には秀明はめぐと奈帆と話していた。
(まじかょ。。。)
「なんで俺が出なきゃ行けねーんだよ!?」
秀明にブツブツ文句を言った。
すると秀明は雅也の耳元で
「お前も一緒に居ないとマズいんじゃねーの?」
そう言って秀明の視線の先には一人で座り勉強する奈帆がいた。
小さなため息をつく雅也。
「さ~!行こ~!」
勢いよくめぐの手を掴むと、秀明とめぐは食堂を出て行った。。。
/ 111ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp