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私はSですが?何か?①

第6章 ~熱い合宿~ 恋の始まり


日が沈み、キャンプファイヤーに火が入った。
すると裏の森に向かう入り口に大きなアーチが現れた。
(やっぱり肝試しするんだ。。。)
奈帆はめぐを探した。
「めぐ!!あのさ。。。」
見つけて言いかけた時、一弥先輩が奈帆を探しに来た。
「奈帆?大丈夫?」
めぐが顔色の悪い奈帆に声をかける。
「大丈夫。。。もぅ並んでるんだね。。。」
奈帆の後ろにもずらっと生徒が並んでいた。
「行ってみるか?つか、俺が守るし。。。話しもあるし。。。」
一弥が奈帆の腕を取り自分の腕に絡める。
小さくうなずく奈帆。
「先輩!頼みますよー!俺の彼女の親友なんですからっ!!」
秀明がどこか不安そうにしているめぐを見てすぐさま一弥に話す。
「お、おー!分かってるって!つか、お前こそ大丈夫なのかー?」
ちょっぴり笑いながら秀明に言い返す一弥。
そんなやりとりが続いて気持ちが少し紛れた頃めぐと秀明はスタートしてしまった。。。
ゴールまでは1本道。
「次の方~!行ってらっしゃ~い!」
不適な笑みを浮かべる係の生徒。
奈帆は一弥に引っ張られながらスタートした。
何度か脅かされ少し足取りが遅くなった頃一弥が、
「さっきさ。。。雅也と何話してた?」
少し暗い声の一弥。
「特に何にも。。。普通の会話かな。。。」
奈帆は少し考えながら話す。
「いや、なんか自然な笑顔っつーか。。。仲良いんだな-。。。みたいなさ。」
少しヤキモチを焼いたよぅに話す一弥に、
「同じクラスだし、めぐの彼氏の親友だから。ただそれだけ。。。」
素直に話す奈帆に、
「あんまり人を好きになったことねーから。。。なんかあんな風に話されると。。。自信ないっつーか。。。話して欲しくないんだわ。。。」
いつもと違い弱気な一弥。
「全く話さない方が不自然じゃ。。。」
そう言うといきなり一弥が顔を寄せる。
「い、いや。。。」
あまりに突然で少し勢いよく迫ってきたせいか奈帆は一弥を押しのけていた。
「ゴメン。。。今話したの忘れて。。。」
重たい空気のままゴールまで無言で歩く。
ゴールすると一弥が
「先に。。。部屋帰るわ。。。」
そう言って奈帆を置き歩く。奈帆は今にも泣きそうな顔。
(なんで。。。あの時。。。でも。。。)
自分の言葉と行動に後悔した。
すると頭の上に優しい手が置かれた。
「なに。。。やってんだよ。。。」
見上げると心配そうな雅也が立っていた。。。
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