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私はSですが?何か?①

第6章 ~熱い合宿~ 恋の始まり


合宿最終日。
早めに練習を切り上げ恒例のバーベキューが始まった。
しかしグラウンドには人がごちゃごちゃになっている。
「先輩も後輩もないね~!なんか凄い!!」
めぐがはしゃぎながら話す。
2人は食べ物を取りに向かった。
「これはめぐ達の分!!」
秀明がてんこ盛りの肉を渡してきた。
「ぷっ!こんなに食べられないよね~?奈帆!」
吹き出しながら話すが、付き合い出して少し経つせいか自然な会話。
(一弥先輩ともこ~やって話してたかな?)
奈帆は首をかしげる。
そこへ
「なんかあったか?」
雅也が心配そうにやってきた。
「ううん、なんかめぐ達の会話って自然ってゆーか。。。」
思った事がスラスラっと出てきた。
「あ~、あいつらね。。。つか、秀明がうるせーんだよ!毎日のろけてるっつーか、相当好き。。。っつーか。。。本当にうぜぇ。。。」
文句を言いながらも嬉しそうな雅也。
「そ~なんだ。。。めぐは幸せだね!」
2人を見つめながら話す。
「てかさ、お前だってそーだろ!俺のよぅな完璧な男を振るんだからよ。。。」
笑い話のように話す。しかし雅也の顔は少し淋しそうだった。
「ん~?幸せかぁ~?そーかもね~!」
(って。。。あれっ?なんでこんなに話せちゃうのかな。。。?)
不思議に思いながらも話し続けようとしたとき、
「ほら!王子様のお迎えだ!」
そう言って雅也は奈帆の背中を押す。
目の前には飲み物を持った一弥先輩がいた。
「あ。。。」
後ろを振り返ると雅也は反対を向いて歩き始めていた。
「はい!ウーロン茶でよかった?」
無邪気な笑顔の一弥先輩。
「ありがとう。。。」
何だか切なさが溢れる雅也の背中が気になっていた。
「今夜は最後だから肝試しするんだってよー!一緒に行こうな~!!」
少し大きな声の一弥先輩の声が雅也まで届いてるよぅだった。
「うん。でも。。。苦手で。。。」
あまり乗り気では無い奈帆を気遣うように、
「じゃあ、行けそうだったらな~!」
一弥先輩は雅也の背中を見ながら少し残念そうだった。
それから一弥先輩と話してても、雅也と話すようにスラスラと言葉が出なく少し緊張しているような感じだった。
あっという間に日が沈む。
夕焼けに照らされた一弥先輩はもっと淋しそうに見えた。
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