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私はSですが?何か?①

第6章 ~熱い合宿~ 恋の始まり


合宿も残り2日。
朝食のため食堂に行くと、外は土砂降りの雨。
館内アナウンスで 
「今日の部活動は中止とする。各自で自習するように!」
すると
「えー!休みじゃないのかよー!」
「自習って。。。(T-T)」

生徒から不満の声が聞こえた。
「て、ことは合宿1日延びるかもね。。。」
めぐが奈帆に話しかけた。
「自習かぁ~、食堂でもいいみたいだからここでやろうか~?」
奈帆はめぐを誘う。
しかし、
「いたいた!めぐ!自習やろうぜー!」
秀明がめぐを誘いに来た。
「じゃあ3人でやろっか~!」
めぐは軽いノリで答える。
しかし奈帆にはしょんぼりした秀明の顔が見えて
「2人でやっておいで!私は1人で大丈夫だから!」
そう言って奈帆は少し離れた席に座った。
するとけたたましい足音がする。
「秀明っ!なんで俺が部屋から出るんだよっ!!」
雅也のキレ気味の声が響きわたった。
「いや、めぐと自習やるから~!はい、雅也はそこで!」
秀明が奈帆の向かいを指差す。
(えっ!何言ってるの?)
奈帆は聞こえていたが、教科書から目を離さなかった。
「じゃあ、部屋借りるー!」
そう言って秀明はめぐの手を引いて行ってしまった。

「仕方ねーなー。。。」
そう言って奈帆の前に座った。
「おいっ!話あんだけど!!」
雅也が奈帆に強く言った。
「何?自習したいから早くして!」
奈帆が冷たく返すと
「お前さ。。。一弥先輩を好きだろ。。。こないだ夜に2人で外から帰って来るの見た。あんな風に笑うんだなお前。。。」
雅也が寂しそうに話す。
「そんなんじゃないから。。。」
奈帆が冷静に返す。
「つか、一弥先輩もその気なのか?」
どんどん出てくる質問。
「知らないよ。。。」
下を向きながら話す奈帆。
「お前が一弥先輩を選んだならそれでいい。けど、お前が泣くような事があったら俺も黙ってないからな。。。だから。。。一弥先輩の専属やれ。。。」
それだけ言うと雅也は立ち上がり食堂から出て行った。
食堂の扉の閉まる音ではじめて奈帆は顔を上げた。
すると目の前に一弥先輩が立っていた。
「悪ぃ。。。盗み聞きするつもりはなかったんだけど、聞こえてきちまって。。。」
バツが悪そうな顔をする一弥、
「いえ、いずれ分かる事だから。。。」
奈帆は何だかスッキリしないまま扉を見つめていた。
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