
第6章 ~熱い合宿~ 恋の始まり

夕食を終えて雅也の違和感が気になって考えていた奈帆。
1人お風呂に向かっていた。
すりとサッカー部のマネージャーに呼び止められる。
「あっ!いたいた!雅也くんが大変なの!」
そう言われマネージャー達に着いていく奈帆。
連れて行かれた場所は外の小屋だった。
慌てて奈帆は中へ入り
「雅也くん!!」
しかし誰も居なく扉は閉められた。
「ちょっと!雅也くんにちょっかいかけないでくれる?」
冷ややかな声と笑い声。
真っ暗な小屋の中から叫ぶ奈帆。
しかしその声は届かなかった。
めぐがお風呂から戻って奈帆が居ないことに気が付く。
建物の中を探す
「奈帆ー?」
しかしどこにも居ない。
嫌な予感がして顧問の部屋へ向かう途中一弥先輩に会った。
「あれ?奈帆と一緒の。。。」
声を掛けられるが半べそのめぐは
「すいません。急ぎます。」
言い切る前に一弥先輩は
「なんかあったの?」
不安そうな顔で聞いてきた。
「いや、奈帆がいなくて。。。」
今にも涙が溢れそうな目でめぐは言った。
「じゃあ、手分けして探そう!俺は外見てくるから中は頼む!」
そぅ言って一弥はダッシュする。
めぐは建物の中をもう1度くまなく探し始めた。
ふと。。。
(雅也くんの所かも!)
急いで部屋に向かうが奈帆は居なかった。
一弥が外を見て回ると扉を叩く音が聞こえた。
音の方に駆け寄り
「奈帆ー!!どこだー?」
大声を張り上げる。
外から聞こえる声は誰か分からなかったが
「開けて下さい!!誰かー!」
最後の声を張り上げる。
すると扉が開いた。
安心のあまり涙がこぼれ落ちる。
「お前。。。どうして?」
一弥は優しく抱きしめ
「怖がったろ。。。もぅ大丈夫だから。。。」
そう言って奈帆の背中をさする。
あまりの恐怖に震える奈帆は立ち上がることもできなかった。
「身体。。。冷えてるから、部屋に戻ろう。。。」
一弥先輩は奈帆を抱き上げ中へ戻った。
部屋の近くまで戻った時、めぐと雅也、秀明が走ってきた。
めぐは一弥先輩から奈帆を頼むと言われ部屋に入る。
するとドアの向こうから
「お前さ!何やってんだ!あいつがどんな目に遭ったか知ってんのか!」
雅也に怒鳴る一弥先輩。
「つか、関係ねーだろ。。。」
雅也が言い返す。
「関係ねー訳無いだろ!!」
一弥先輩は雅也を掴みあげる。
部屋の中で震える奈帆。
外の言い争いが部屋中に響いた。
