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私はSですが?何か?①

第5章 ~夏の思い出~ 決断。。。


次の日の放課後、奈帆は職員室に呼ばれた。
そこには野球部とサッカー部の顧問と雅也と一弥。
中に入るなり険悪なムードに奈帆は足が動かない。

サッカー部の顧問が
「どちらの専属をやるか決めたのか?」
率直に聞いてくる。
「まだ決めてません。でも決めれません。」
奈帆は正直に答える。
「うちの野球部はこの夏が勝負だ、まして一弥は次期キャプテン。しかしサッカー部の雅也も我が校には欠かせない戦力。。。困ったな。。。」
頭を抱える顧問。
すると雅也は
「俺は奈帆以外考えられません。奈帆だから頑張れるんです!」
強く出る。 
しかし一弥も負けず
「去年是非を作りませんでした。しかし、彼女だからお願いしたいんです!」
2人の声は職員室に響く。
そこへ教頭がやってきて、
「異例かもしれませんが、彼女が良いんであれば両方やらせてみては?それで両方ともが上手くいくならいいではありませんか?」
意外な提案に皆驚く。
奈帆はかなり難しい顔。
「これから夏は野球部、秋はサッカー部といそがしくなります。来週から両方とも合宿ですね?そこで両方できるか確かめて見ましょう!」
更なる提案をする教頭。

(えっ?何言ってるの?両方なんて無理だしっ!)
奈帆の顔が青くなる。。。

しかし顧問は賛成したように雅也と一弥を宥め始めた。
「日替わりで専属についてもらおう。そして彼女がどちら側か決まればいいじゃないか!」
顧問が勝手に納得する。
「この提案を受け入れるか、受け入れないか、週末までに決断して私の所に来るように。そしてその期間は専属は休みなさい。良いですか?」
優しい顔の教頭が奈帆を暖かく見守る。
「わかりました。。。」
(こんな事になるなんて。。。) 
そう思いながら3人は頭を下げて職員室を出る。 
すぐに雅也は
「できるか?つか、合宿来いよ!待ってっから。。。」
直ぐにその場から居なくなる。
心配そうに見つける一弥。
「こんな形になってゴメンな。。。無理しなくていいから。。。でも、専属体験の最後に言った事は本心だから。」
そう言って一弥も先に歩く。 
奈帆は分からなくなり、帰り道にベンチから部活風景を見ていた。

(部活の好き嫌い?いや、雅也と一弥先輩の好き嫌い?。。。何を基準にすればいいの?)
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