第4章 ~サイドストーリー~ めぐと秀明の物語
出来上がったプリクラを見て恥ずかしくなってしまっためぐ。
秀明は自然に手を繋ぎビルの展望デッキへ向かった。
街の灯りがともり始めて周りにはカップルだらけだった。
「ここからの景色もいいでしょ~!人気スポットなんだよね~!!」
秀明がデッキの柵に肘を付きながら話す。
「前にも来たことあるの~?本当にキレイ!雑誌にも出てたから一度来たかったんだ~。観覧車も人気なんだよね~!」
めぐはちょっと残念そうに話す。
「いや、来た事なかったけど。。。絶対勝って、めぐと来るって決めてたから。。。」
暗くて顔は見えなかったが、秀明も少し照れていた。
「めぐと居るとさ、素直になれるんだよね。。。中学まではクールなキャラ演じてたし、意外と何でもやってこれてて。。。逆に手に負えないものは手を出さなかったり。。。そーゆーのがさカッコいいみたぃな。。。けどさ、めぐの笑顔見るとさ。。。今までの自分がつまんないな。。。みたいな。。。」
ゆっくりと話す秀明にめぐは
「でも、秀明くんの努力もあるんじゃない?てか、雅也くんと秀明くんは女子から人気高いからね~!だから専属やってても女子は怖かったよ。。。でも、今日でお試し期間も終わりだから。。。ちょっぴり寂しいけど、誘ってくれてありがとう。。。」
すると秀明がめぐと向き合って肩を掴む。
「今日で終わりってなんだよっ!つか、もぅ無理だし。。。めぐじゃなきゃ。。。」
そのまま抱き寄せて手に力がこもる。
「す。。。きだから。。。離れたくない。。。」
小さな声が耳元で響く。
すると観覧車にイルミネーションが灯る。
「来て!!」
めぐの手を強く握り締め、観覧車乗り場へ行く。
2人が乗りゆっくりと上へ動き出した。