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私はSですが?何か?①

第4章 ~サイドストーリー~ めぐと秀明の物語


練習試合当日、いつものように待っているめぐ。
駅から出てくる秀明を見つけた。
しかし顔は堅く緊張してるようにみえた。
(大丈夫かな?リラックスして欲しいな。。。)
「おはよー!よく眠れた~?」
めぐはいつものよぅに元気に話かける。
「大丈夫!しっかり俺を見てろよ。。。」
いつもの真剣な患者とはちょっと違う。
めぐはなんとなく異変に気が付くがあえて普段通りに接した。

そして試合開始のホイッスル。
前半、相手チームにマークされる秀明と雅也。
(やっぱりマークされてる。。。だから上手くプレーできてない!!)
数日見てきた秀明の動きと明らかに違う。
そうしているうちに前半は両者得点が無いまま終わった。
ベンチに戻ってくる秀明に
「相手チームのマークキツいね。。。でも今までやってたこと、無駄になってないよ!最後まで見てるから!」
めぐは秀明の手を握り真っ直ぐ話す。
「サンキュー!それより、約束忘れるなよ!」
爽やかな笑顔でピッチに戻る。
すると雅也が
「今日はやけに試合にこだわってるだろ?やっぱ、何かあった?」
幼なじみだからわかる違う雰囲気に
「別に、ただこの試合で変われるかな?ってさ。。。」
ベンチを見つめる秀明。
「あぁ。なるほどね。。。つか俺もだし。。。いっちょやりますか!!」
雅也が秀明に拳を出す。
軽く拳をぶつける2人。
それから試合の流れが変わり、絶妙なタイミングで
「雅也!!!」
少し浮いたボール。雅也は思いっきりボールを蹴る。
息をのみながらボールを見つめる秀明。
ボールはゴールネットに突き刺さった。
その瞬間、歓声があがる。
そのまま試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
ダッシュでめぐのもとへ向かう秀明。
勢いよくめぐを抱きしめて喜ぶ。
「ご褒美が楽しみだな~(笑)」
秀明が耳元で囁く。
「てか、どこでお祝いする?(笑)」
じゃれあう2人に周りの視線は全く見えていなかった。。。

帰り道、
「んじゃ、今日はこっち!」
めぐの手を引きながら自宅と反対に歩き出す。
「まーずーはー。。。記念にプリクラしちゃおっか!」
ゲームセンターへ向かう。
(こんな狭かったかな?)
密室に2人が入るとめぐは緊張を抑えられなかった。
微妙な2人の距離感。秀明はめぐの後ろに立ち抱きしめる。
びっくりして秀明を見るめぐ。
「ご褒美だもんね~!」
そう言ってシャッターは切られた。。。
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