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私はSですが?何か?①

第3章 ~夏がはじまる!~彼が急接近☆★☆


朝食を済ませ先に学校へ向かおうとしていると後ろから呼び止められる。
「なにやってるんだ?先に行く気か?」
そう言いながら藤堂さんと話す雅也。
「一緒に行けばまた目立つ!もぅあーゆーの困る!」
言葉はキツくても言い方は少し柔らかくなっていた奈帆。
昨日の恥ずかしさがまだあり直視出来ずにいた。
するとリムジンが前に止まった。
「だから!」
ちょっと勢いよく言おうとすると、
「わかってる。目立つの困るんだろ?」
そぅ言いながら頭に手を置く雅也。
その表情からは悪意は感じられなかった。
車に乗り込むと
「昨日、悪かったな。これから気をつけるわ。」
外を見ながら淡々と話す雅也の声は少し寂しげだった。
車は学校から少し離れた場所に止まる。
そしてドアを開けられ2人は降りた。
「私だけここで降りればよかったのに。。。」
そぅ言ったものの、雅也は先を歩いて行ってしまった。
「本日から送り迎えはこちらにと雅也様が。奈帆様のお気持ちを考えておられるみたいです。いってらっしゃいませ。」
また綺麗なお辞儀に送られ奈帆は雅也を追いかけた。 
並んで歩くが会話は無い。  
ただ、奈帆は雅也の不器用な優しさにちょっと嬉しかった。
学校が見え始めた時、グランドで練習する野球部が目に入る。
視線の先には一弥先輩がいた。
それに気が付いた雅也は奈帆の手を取り、
「行くぞ!今日も部活だからそれまで練習内容確認するぞ!」
そぅ言いながら早足になる。
その光景をグランドからただ見つめる一弥先輩。
楽しげに見える2人を見えなくなるまで目で追いかけるのだった。。。
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