第3章 ~夏がはじまる!~彼が急接近☆★☆
(もぅ朝か。。。)
昨日の一弥先輩の言葉を考えていたらすっかり朝になっていた。
重たい身体を起こし着替える。
するとなにやら騒がしい。。。
ふと窓の外をみると見慣れない真っ白な車が。。。
゛ピンポーン゙
なにやら両親が男の人と話している。
戻った両親は
「奈帆、一週間雅也君の所に住み込むなんて聞いてないよ?早くしたくしなさい!」
(え、えぇーー!!)
心の整理が付かないまま窓際から車を見ると不適な笑みで雅弥がこちらを見ていた。
(金持ちだかなんだかしらないけど、なんなの!)
朝からイライラして荷物を持ち真っ白な車の前に立つ。
「早く乗れ!」
雅弥はいつになくキツい口調で奈帆をリムジンに乗せた。
「今日から家で生活しろ!専属だもんな~!」
嫌な微笑み。。。
(悪魔。。。こんなことになるなんて。。。)
困惑する奈帆に執事が、
「執事の藤堂です。分からないことがあれば何なりとお申し付け下さい。」
透き通った声で軽くお辞儀をしながら奈帆を見た。
何が起こったのか全く状況が掴めずただ俯く。
「今日は部活だ。逃げんなよ。」
雅弥が冷たい声を発する。
「わかってます。」
それしか言葉画見つからなかった。
校門に到着すると藤堂がドアを開ける。
みんなが登校している中2人がリムジンから降りるとざわめきが起きた。。。
(まただ。。。)
奈帆はこの視線、ざわめきがトラウマになりつつあった。
「早くしろ!行くぞ。」
と腕を引っ張る。
ふと振り返ると綺麗にお辞儀をした藤堂の少し横に一弥先輩の寂しげな表情が見えた。
グイグイと引っ張る雅弥に、
「1人で歩けますから!」
そぅ言ってもう一度振り返ると一弥先輩の姿はなかった。。。