第3章 ~夏がはじまる!~彼が急接近☆★☆
鼓動だけが奈帆の身体を刻む。
するとまた言葉を選ぶよぅに、
「俺。。。初めてさ、野球以外の大切だなーって思うの見つけた。。。うまく言えねーけど、奈帆は誰にも渡したくないって。。。思う。。。明日からアイツの所にもやりたくない。。。」
一弥先輩の腕に力がこもった。
不器用な言い方に気持ちが伝わってくる。
色々な一弥先輩との日々が頭のなかを駆け巡り奈帆は何て言っていいか分からない。
すると奈帆の首に顔をうずめて
「好きになったかも。。。」
小さな低い声のはずなのに首筋から熱を帯びるよぅに身体を貫く。
次の瞬間一弥先輩は奈帆を自分の方に向かせ「返事。。。考えろよ。。。」
と言った後柔らかい唇が奈帆の頬に触れた。。。
口ではなく頬。。。
一弥先輩の優しさがジワジワと伝わってきた。。。
一弥先輩はそっと奈帆の手を繋ぎ、
「送る。。。」
2人はゆっくりと家路につくのであった。。。