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私はSですが?何か?①

第10章 ~サイドストーリー~ 誘惑と嫉妬


夕方になり、秀明の同窓会のカラオケまで歩いて行く。部屋でイチャイチャしてたせいか、秀明と距離が近い気がしているめぐは
「何人くらい来るのかな?」
不安になり聞いてみた。
「多分。。。10人から20人くらい?雅也は気が向いたらって言ってたけど。。。」
そう言うとスマホを取り出して
「雅也に来るように連絡しとくわ。」
片手でぎこちない手つきだった秀明を見て、めぐは手を離そうとすると
「だ~め!この手は離さないんだから~!」
そう言ってめぐを見つめる。
さっきの家での事もあり鼓動が加速する。
「そんな顔は。。。俺以外に見せるなよ。。。」
柔らかい言葉と共に頬に軽くキスをする。
「わ、わかってるって。。。」
真っ赤になりながら下を向きながら歩くめぐ。
少し先から同級生の声がした。
「お~い!秀明~!!」
カラオケの前にいる秀明の同級生を見て固まるめぐ。
秀明がそっと耳元で
「大丈夫、俺が一緒なんだから。自慢しちゃうかも~」
ハッとして秀明を見ると、優しく微笑んでいた。
秀明の笑顔に何度救われたことか。。。めぐの緊張が解れていった。
カラオケに入ると案の定質問攻めに遭う。
「いつから付き合ってるのー?」
「秀明のどこが好きになったの?」
ありとあらゆる質問に秀明は淡々と答えていく。
すると隅の方にいた女子が
「秀明くんって変わったね-!かなりビックリ!」
秀明に聞こえ無いようにヒソヒソと話すが、めぐの耳には聞こえていた。
(変わった?そうなの?てか、私は秀明の中学時代って全く知らない。。。)
楽しげに話す秀明を見ながらめぐは何も知らない事に少しショックを受けていた。
秀明が色んな歌を友達と歌い始め一人になっためぐはトイレに立った。
マイクを置こうとした秀明に口パクで
『トイレ、大丈夫!』
そう言ってめぐは一人でトイレに向かった。
個室に入り疲れたので休んでいると秀明の同級生の話し声が聞こえてきた。
「ちょっとさー、秀明くん!全く別人なんだけど!!」
「そーそー!あんなんじゃなかった!」
「中学の時ってさ、雅也くんと2人で居てさ話し掛けるのも怖い感じだったよね!」
「不良まではいかないけど、近いモノあった!告白した子に鏡で顔見てから言え!って泣かせてたし!」
個室の中で聞きたく無かった秀明の過去に押しつぶされそうになるめぐ。
同級生が去って行った後、重たい足で外に出た。
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