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私はSですが?何か?①

第9章 甘い誘惑 ~初めての○○~


雅弥に説得され、気は進まないが部活へ向かう奈帆。
『もし、本当に辞めたきゃ辞めればいい!お前が決める事だから、けど、いつでも俺はお前の味方だからな!!』
雅弥の最後の言葉が胸の中で響く。
(いつも通りに。。。)
深く深呼吸をしてグランドに向かった。
すると一弥と倉持が言い争っていた。
奈帆に気がついた部員が、
「マネージャー!早く!!つか、この2人どーしちゃったのさ!?」
止めに入る部員。
今にも殴り掛かる勢いの2人。
奈帆はすぐに駆け寄る。
駆け寄るなり2人に
「いーかげんにして!!明日は大切な試合でしょ!モメてる場合なんですか?」
間を割って入り2人に怒鳴りつける奈帆。
すると監督が来て、
「一弥!!ちょっとこい!」
厳しい表情で一弥を呼び付けた。
倉持がベンチにグローブを投げ付け去って行く。
奈帆は訳が分からず、側にいた部員に聞くと
「いきなり倉持先輩が一弥先輩に文句を付けて。。。口論になったんだけど。。。試合前でピリピリしてるからかもしれないけどエスカレートして。。。」
不安な表情の部員達に事の重大さが伝わってきた。
奈帆は朝の一件もあった為、はっきりさせる必要があると感じた。
「ありがと、倉持先輩探して来るね。」
奈帆は自分の気持ちを伝える為に倉持を探しに行った。
部室の方から声が聞こえゆっくりと近付くと中から倉持達の声が聞こえてきた。
「倉持、最近一弥につっかかって。。。どーした?中学から一緒にやってきたんだろ?一弥の何が気に入らないんだよー?」
部員が倉持に聞くと、
「一弥はさ、中学ん時キャッチャーに変更してから何でもやり遂げたり手にしてきた。俺は努力してもベンチに入るのがやっとでよ、妬んだ事もあったよ。だから尚更同じ高校であいつを抜くことだけ専念した。けどよ、やっぱあいつはさ何でも手に入れた。次期キャプテンに専属マネージャー。だからあいつのモノを奪ってやりたくてマネージャーに近付いて俺のモノにしようとした。けどよ、奈帆を見てると一弥の当て付けだったのにいつの間にか気になってて、それで朝もケンカしたばかりだったから。。。」
ゆっくりと話す倉持に、部員が
「やっぱ女絡みか。。。」
ため息をつく部員達。沈黙になった。
奈帆は心の整理をしてゆっくりとドアを開けた。


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