第1章 森の中で
父親はオウカク、母親はサクヤ。
ニルムはその名前を心に刻みつけるようにして覚え。そして同時に両親が消えた理由も種族間の諍いだということがニルムの心を大きく揺さぶった。何故ならオウマの死んだ理由も種族間の諍いなのだ、ニルムは種族間の諍いを恨んだ。
そして同時にそのような諍いを無くそうと決意した。
もう二度とこのような事が起きないように、と。
妖術に秀でた種族と身体能力に秀でた種族の隔絶を無くすということは、どの種族も一度は望んだことで、そして夢物語。
それをしようというのだからこれはある意味、それは世界の革命かもしれない。