第6章 レッツゴー、アクアリウム!
南国エリアを抜けた先にあったのは、深海に住む生き物のエリアだった。
こちらはさっきとは打って変わって幻想的。
広々とした空間の壁は、ほとんどが水槽になっていて、まるで本当に海の中にいるみたいだ。
『すごい、見たことない魚がたくさんいるな』
桃井
「ね!これぞ水族館って感じ!」
さつきの言う通り、水族館といって思い浮かぶ情景にぴったりの場所だった。
青峰
「このカニでけー!」
緑間
「ああ、それはタカアシガニなのだよ」
青峰
「タカ…?」
赤司
「タカアシガニ。
現生する世界最大の節足動物だね」
青峰
「へー、すげえんだな!タカアカシガニ!」
『ブハッ!!』
青峰が素で勘違いしているのを聞いて、思わず吹き出してしまった。
『タカアカシ』か。漢字にすると『高赤司』になるのか?
うまく想像出来ないけど、なんだか笑えるな(笑)
言い間違えられた当の征は、ちょっと恥ずかしい…といった感じの表情で止まっている。
紫原
「峰ちん、タカ『アカシ』じゃなくて、タカ『アシ』だよ~」
青峰
「マジか!!
わり、赤司!間違えちまった」
紫原に指摘され、焦って謝る青峰。
さて、征の反応は?
赤司
「いや、全然構わないよ」
『なんだ、緑間みたいに素敵なリアクション期待してたのに』
赤司
「楓…」
至って普通に返事をする征にがっかりして言うと、なぜか残念な子を見るような目をされた。
解せぬ。