第6章 レッツゴー、アクアリウム!
『ほら、本当はどうなんだ?緑間』
緑間
「た………楽しいのだよ…」
『それは良かった!』
緑間
「……っっ!」
にっこり言うと、緑間は黙ってしまった。
笑顔になるのも無理はない。
だって、顔を真っ赤にして、消え入りそうな声で言う緑間のなんと可愛いことか。
これでさつきみたいに可愛い女の子だったら完璧だったのに。
まあさすがに、174cmの普通にデカイ男子に面と向かって可愛いとは言わないけどな。
でもさっきもほんのり思ったけど、緑間にちょっかい出すのは面白いな。
せっかくの機会だし、嫌われない程度に遊んでおこう(笑)
そんなことを考えて、それから熱帯魚に視線を戻してしまった楓は、緑間がその後しばらく真っ赤な顔でいたことに気がつかなかった。
桃井
「(楓ちゃんの笑顔、可愛すぎでしょ…!?
そんな顔やたらに見せたら、みんな楓ちゃんのこと好きになっちゃうよ!
実際ミドリンちょっとドギマギしてるし!!)」
唯一気づいた桃井は、突っ込みたい気持ちをなんとか押さえ込んで、熱帯魚に「可愛い~!」と言い続けることで知らん顔を貫き通した。