第6章 レッツゴー、アクアリウム!
ギリギリで駆け込んできたさつきと青峰を待って、電車は出発した。
桃井
「間に合ったー!」
青峰
「ハァ…ハァ…疲れた……」
『おはよう、2人とも。
すごい登場の仕方だったな』
喜ぶさつきと、汗を拭う青峰に声をかける。
桃井
「おはよう楓ちゃん!
そうかな?そんなに?」
『ああ。本当にすごかったぞ。
そんなに急がなくても良かったのに』
私が言うと、さつきはちょっと考え込んでから言った。
桃井
「うーん、わかってたんだけど…
やっぱり、みんなで一緒に行きたいじゃない?」
『さつき…』
笑顔で言い切ったさつき。
なんて可愛いんだ。
それに、私とさつきは同じ気持ちだったんだ。
それが、なんだか嬉しかった。
緑間
「取り込み中のところ悪いが…
青峰…桃井…お前らのせいで大注目なのだよ!!」
私がさつきの可愛さに感動していると、緑間が耐えきれずにキレた。
緑間の怒りも無理もない。
さっきの騒動のせいで、この車両に乗っているほぼ全ての人が、こちらのほうをチラチラと見ていた。
常識的で真面目、かつ照れ屋な緑間には耐えろと言う方が酷だろう。
紫原
「赤ちんも楓ちんも、全然平気そうだよね〜。
俺は正直ちょっとはずいんだけど」
実は紫原もちょっと我慢していたらしい。
小さく零した。