第6章 レッツゴー、アクアリウム!
『水族館?』
帝光祭が終わって、しばらくした日のこと。
朝練が終わり、1限前の休み時間に、征がある券を持ってきた。
赤司
「うん。近くに出来たばかりの水族館があるだろう?
その無料招待券を貰ったんだ。
一緒に行かないか?」
『へえ、いいかもな。
ちょうど来週の日曜は休みだし』
体育館の点検で、部活したくても出来ないのだ。
何をしようかと迷っていたところだったから、この誘いはとても嬉しい。
赤司
「1枚につき6人までなんだけど、誰か誘いたい人はいる?」
『うーん、さつきは誘いたいかな』
さつきを誘えばきっと、青峰もついてくるだろうから、あと2人か。
赤司
「桃井が来るなら青峰も来るだろう。
それなら、紫原と緑間でちょうどいいかな」
『うん、いいと思う』
赤司
「じゃあ、放課後部活が終わったら誘いに行こう」
『ああ』
にしても、緑間と紫原か。
入学してからあまり個人的に絡んだことがないから、選手とマネージャーとしての接点以外、そこまで仲良くはない。
でも嫌いじゃないし、たぶん嫌われてもいない。
全部これからだ。
2人とも独特で面白い人間なのは知っているから、このチャンスで仲良くなろう。
選手との交流を深めるのはマネージャーとしてもいいことだし、私も楽しいし、一石二鳥だな。
ちょっと浮かれた気分のまま、私は授業の準備をした。