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【6月合同企画】雨より飴を希望します

第9章 黒子のバスケ/虹村 修造




「ほら、学校着いたぞ」
「えー…下駄箱まで」
「…仕方ねぇなぁ」
「サンキュー」

 その後苗字は下駄箱のある昇降口まででなく、なぜか教室まで虹村におぶってもらうことになっていた。
 もちろんおんぶしていれば注目は浴びるわけなので、虹村は照れて色々言ったいたのだが苗字は特に気にせず友達と挨拶を交わしていた。

「ほら、教室着いたぞ」
「ありがとー」

 そうしてようやく着いた教室付近でもやはり2人は注目を浴びていた。しかし苗字のことを下ろすと一気に野次馬は引いていき、居ないに等しくなってしまった。
 そんな中#彼女は自分の身体に張り付いている服を確認し、虹村の背中を見ると自分のことを背負っていたところだけがかなり濡れていることに気づいた。

「…うわ、ベターッってくっついて気持ち悪い」
「体操着か何かに着替えろよ」
「虹村に持ってもらってる荷物の1つが体操着」
「先言えよ!うわ…ビショビショじゃねえか…」
「乾燥機入れてくる」
「授業後どうすんだよ」
「制服」
「待て待て!し、下着透けてんだぞ!?」
「減るもんじゃないし、まあいいかと」

 その後苗字に友達から借りるとかしろよ。と意見を言ったものの彼女は体操着濡らしたら悪いから。と意見を却下した。
 その後彼らは制服を借りに保健室に行ったものの同じ状況の人がいたのか、制服は既になかった。

「あー…ったく、お前と同じくらいの身長の後輩いるから借りてきてやるよ」
「え、その子に悪いよ」
「いや、そいつのことだから絶対予備とか持ってんだよ」
「…じゃ、じゃあ、よろしく」
「おう、更衣室の前で待ってろ」

 分かった。と苗字が返事したことを確認した虹村はワシャワシャと彼女の頭を撫でて2年生のクラスの方へと走っていった。
 彼女はその背中を見つめながら虹村に撫でられた所をそっと触れて、周りを確認してからまた柔らかな笑みを浮かべた






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