第8章 見逃し×心配×キス?
「もー。へらへら笑ってっと死ぬぜ?」
「キルア心配しすぎー!大丈夫だもん!」
「ふーん。ま、それならいーけど。あと、ちょっといい?」
「んー?」
キルアに人が少ない木陰に連れていかれる。
「マジであいつらのとこ行くの?」
不機嫌なキルア。
そこまで私も鈍感では無い、
私がギタラクルの元に行くのが不満なのだろう。
「う、うん。」
「ギタラクル…あいつは確か、ヒソカと共に行動をしてた奴だ。相当ヤバいぞ?」
「ヒソカとも話したよ。2人共意外と大丈夫な人だった。」
「もー、それで殺されたらどうすんの?」
「だ、大丈夫!」
「なあ、俺と行動すんのじゃダメなわけ?」
ダメでは無い、むしろ一緒に居たいけど…
ヒソカに念を教えてもらわなきゃいけない。
念は裏ハンター試験で取得するもの。
念を教わるなんて到底キルアには言えない。
「強くなるためにさ…、ギタラクルさんの所に行きたい。」
「強くなるため、ね。」
キルアが私の肩に頭をコツンっと下げてきた。
「ぜってー、死ぬなよ。後、なんかあったら直ぐ俺のとこ来ること。分かった?」
「分かった!」
「あー、もう…なんか、なー。」
そう言いながらキルアは私をギューっと
抱きしめてくる。
「へ!?」
「これ以上オレはなんも言わねーから。ハンター世界での名前が側に居ない間、俺も強くなるから。」
「キルアもう強いじゃん……」
「うっせー。もっと強くなんの。」
「また、帰ってこいよ。」
私の左頰にキルアの唇が触れた。
「えっ……」
「あーもー、ゴメンな!」
「え!?あ、いやいや!あ、そう、スケボー返しに来たの!ありがとね!じゃ!」
私はキルアにスケボーを押し付けギタラクルの元へ走った。
なになになになに、
あれはただ触れただけ?たまたま?
それとも…キス…?
ダメだ、心の整理がつかない。
ドキドキしてる、今までにないくらい、