第14章 花火
下着を替えて部屋に戻ると、もう既に日が昇っていた。
昨日はひたすらみわっちにベタベタして、気付いたら眠ってしまっていたようで。
みわっちには目一杯甘えさせて貰った。
オレは彼女に何もしてやれないんだけど……
まずは、冬。
夏の借りを返す。絶対に。
暫くは走り込みもできないし、上半身の筋トレとストレッチがメインになりそうだ。後はイメトレ。
みわっちを見ると、かかっていた布団がめくれてしまっている。
無防備な寝顔と、色白の裸体。
夢で見た映像と相まって、朝から刺激的すぎるんスけど……。
慌てて布団をかけ直し、唇にキスをした。
さーて、まずは朝ごはん朝ごはん……ベッドを抜け、Tシャツを着る。
下は……暑いからまあいっか。一応履いてるし。
冷蔵庫からテキトーに野菜と卵、ベーコン。
スープは……あ、コーンスープしかない。
老舗メーカーからこないだ新発売された「簡単☆お湯だけでオニオングラタンスープ」買っておけば良かった。
お手軽で、まあなかなか美味かったのに。
一から作ろうか。いや、うーん……今日のとこはとりあえず速度優先っスかね。
ちょちょっと盛り付けしたサラダと目玉焼き、ベーコン焼いて。
食パンをトースターにセットしたらみわっちを起こしに行くか。
「みわっち、朝ごはん……」
「ん〜……」
ベッドの上で既に座っているみわっち。
起きたばかりなのか、目をこすっている。
その姿はパンティ1枚と、実に青少年のアレコレを刺激する姿なワケで。
更に、彼女の身体中、オレの跡がついてるワケで。
「……あ、おはよう……きせくん」
「オハヨ」
思わずチュッと目覚めのキスを。
寝てる時も勝手にしたけど。
抱けるなら朝から1発いきたいとこっスけど、我慢我慢。
カミサマのばか。
「ご飯もうできるっスよ。簡単なものだけど。食べれる?」
「うん、ありがとうー……」
のそのそとベッドから降りるみわっち。
「待ってみわっち服着て!」
「ん〜……」
いい眺めなんだけど、良すぎて困る。
Tシャツを被せてスウェットを履かせた。
今まで全然気付かなかったっスけど、ちゃんと寝ると寝起き良くないんスね。
意外な一面、発見っスわ。