第13章 肌
「みわっち、だめ。手、離して」
「あ……気持ち悪い?」
「逆っスよ……気持ち良すぎて、オレ何するか分かんない」
「……だって、私ばっかり、いつも気持ち良くして貰ってずるい……」
……ずるいって。子どもっスか!
学校一の秀才とは思えないっスね、まったく!
好きなんスけどね!まったく!
「みわっちが気持ちイイ時は、オレももれなく気持ちイイから大丈夫なんス」
偉そうに言ってるけど、みわっちの指の動きに合わせて、腰が浮いてしまう。
「ちょっと、みわっち、だからだめだって……ッ」
だめだ。このままじゃだめだ。
止まんなくなる。襲っちゃう。
「黄瀬くんにも気持ち良くなって欲しいだけなんだけど……」
みわっちのこういう純粋なトコ、不純な男子の生態、マジで分かってない。
「だめだって! オトコは、気持ちイイねって純粋にはしゃげないの! だめなの!」
なんか子どもを叱るお母さんみたいだ。
「……どゆこと……?」
ぷうっとむくれるみわっち。
ああ、可愛い。
「だから、そーゆーのされると我慢できなくなるって言ってんの!
泣こうが喚こうが、メチャクチャに抱きたくなるって言ってんの!!!
困るでしょ!?」
「……そ、そういうこと?」
「やっと分かってくれたんスか……はぁ……だから、あんま煽んないで?
抱き合ってるだけなら、大丈夫っスから……」
大丈夫じゃねーけど。
全然大丈夫じゃねーけど。
「ネ?」
とりあえず抱き締めてごまかす。
ああもう、柔らかくて気持ちいいみわっち。
今日の一連のオレ、完全コント状態。
「オレ困らせて楽しい?」
「え……っ、そ、そんなつもりじゃ……ごめんなさい……」
あーキスしたい。
散々おあずけ食らってもー限界っス。
「じゃーみわっち、お仕置き」
「んっ」
抱き締めたままキス。上半身裸だから、みわっちの心臓の鼓動、感じる。
ドクンドクンしてる。めちゃめちゃ。
「ん……ふっ……」
「……キスも……随分慣れてきたっスね……」
「……はっ……ぁ……」
みわっちとのキス、クセになる……目、もう蕩けちゃってるし……
うう、オレ、こんなに我慢してるんだから、カミサマ、オレにご褒美欲しいっス……