第13章 肌
きょ、今日のみわっちは積極的すぎるっスわ……!
「私もつけていい……?」
そんな上目遣い、ずるくないっスか……
「う、見えないとこなら、いいっスよ」
「黄瀬くんは思いっきり首筋につけたのに……」
「あ、つい目立つところを選んでつけちゃったっスわ」
だって、オレのものって印だ。
見えなきゃ意味ないだろ。
「モデルさんだもんね。……ここ、いい?」
みわっちがオレの心臓のところにキスをする。
心臓って…意味深っスね。
「……これって、どうやってつけるの……?」
「んっと、吸う感じで」
頑張って吸い付くみわっち。
「なんかうまく言えないんスけど、強く吸って内出血すればいいんスよ」
キンチョーして、すっげえ適当な説明をするオレ。
「難しいんだね、これ……慣れてないとなかなか……」
「オレ、別に慣れてるわけじゃないっスからね!?」
「ん〜っ……んん? つかないなぁ……」
みわっちは一所懸命だから気付かないかもしんないっスけど、今この状態がもう、オレ、限界っス…
「ん〜……ちゅ〜……ッハ! ついた!」
嬉しそうな笑顔。
少しだけ赤くついたキスマーク。
「でも、なんかちょっと小さい? よね? も少し……」
ああ、もう。
ああ、もう!!
「みわっち!」
「は、はい!」
目をじっと合わせる。
ころんと転がりそうな瞳だ。
……悪気、ないんだよなあああぁ……
「……ごめんなさい、調子乗って。嬉しくて……つい……」
「もう、こうしてやるっス〜!」
ギュッと抱き締めて、動けないようにする。
「きゃ……あは、苦しいよ黄瀬くんっ」
みわっちが足をジタバタさせる。
……太ももが、オレの下半身を擦った。
「……ッ」
「……黄瀬くん?」
今オレ変な声出た変な声出た不意打ちずるくないっスか!
「ご、ごめん、なんでもないっス!」
「黄瀬くんも、私が触れて気持ちよくなってくれるんだね……」
細くて長い指が、オレの下半身に触れた。
「ちょ……みわっち!?」
「黄瀬くん、いつも余裕だから……」
布越しに擦られる。
興奮しすぎていたからか、みわっちの手だからかは分からないが、めちゃめちゃ気持ちいい。
「……みわっち……ッ……」