第63章 変化と進歩と計略と
「ひぁッ!」
温かく濡れた舌が首筋を撫でた。
同時に、涼太の左手に捕まっていた両手が解放される。
「……触られたトコ、見せて」
上目遣いの涼太の目つきは鋭い。
余裕のなさが表れている、こんな激しい彼は初めてかもしれない。
「え、どこかなんて……わかんないよ……」
そもそもマクセさんの告白で、初めて知ったのだ。
恥ずかしいけれど、どこを触られたのかは全く分からない。
「……ぁッ!」
先端を尖らせた舌が腋の下を掠めると、恥ずかしさと気持ち良さに塗れ、上半身を捻って逃げようとしてしまう。
「逃げないで、ちゃんと見せて」
「だッ、だから……」
「オレのこれを挿れる所はどこ?」
そう言って涼太は部屋着を下げ、下着から反り返った屹立を覗かせた。
「そ、それ……は……」
「どこ?」
興奮で膨張しきっているそれを見ているだけで、身体が熱くなる。
恥ずかしい。
先日見たアダルトビデオで、あんなにもグロテスクに映っていたところ。
誰にも見せない、中心部分。
涼太の顔など直視できるわけもなく、目を逸らしながら秘部を指差して答えた。
「こ、ここ……?」
顔から火が吹き出しそうになる。
指先が、少し震えているのがわかる。
こんなに振り絞って、恥ずかしい格好をしたんだ。
「うん、じゃあ見せて」
「え……?」
「中までオレに見えるようにして」
一瞬、何を言っているのかが理解出来なかった。
「な、なに、を……? よく、分からないよ」
心の片隅に、まさかという思いを抱きながら、分からないと言えば許して貰えるのではないかと一縷の望みを残して問いかけた。
「……みわ」
「はい……」
「分かってるよね? ……今日のオレは気長に待ってあげられない」
その壮絶な色気に身体中が興奮し、私の指先は花弁を広げ、彼の前に柔らかな中心を曝け出していた。
見られているだけなのに愛液が溢れ出し、お尻の方まで濡らしているのがわかる。
見られて……る……
「……は、は……ァッ、も……許して……」
「……興奮してる? こんなにヨダレ垂らして」
涼太の長い指が、突然肉壁を擦るようにしながら侵入してきた。