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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第13章 肌


あったかい。肌が、あったかい。

最初は、黄瀬くんの方が体温が高いと思ったけど、だんだんとどちらの体温か分からなくなってきた。

私……なんか興奮に任せて凄く大胆な事言った気がするけど……だって、離れたくなかったんだもん……。

セックスは怖がったくせに。

怖い、というと語弊があって、指が入ってきそうになった時、勝手に身体が硬直してしまったのだ。

黄瀬くんは怖くない。分かってるのに。
私だって、嫌なんて思ってもいなかったのに。

私の意思とは関係なく、身体が拒否していた。
そこからは頭の中に、映像や声が勝手にとめどなく流れてきて。

もう、どうにもできなかった。

泊まるなんて言って、絶対黄瀬くんも期待していたと思う。
それなのにこんな事になって、本当に最悪だ……。

でも勝手に身体が拒否、なんてどうしたらいいのかわからないし、絶対にそんなこと言えない……。

黄瀬くんの優しさにつけこんで、今は黄瀬くんの体温を堪能させて貰ってます。

「みわっち……明日、どうする?」

そうだ。明日はオフだった。

「黄瀬くん、足のこともあるし……外に行くにしても、歩き回らない所かなあ」

「日常生活はそんなに問題ないっスよ」

「大事にしておくに越したことないよ……」

「オレとどっか行きたいとこある?」

行きたい所、その単語でパッと浮かんだのは、駅のポスターに写っていた、夜空に咲く大輪の花たち。

「花火……」

「そう言えば、花火大会あったっスね」

「……を遠くからでいいから見たいかも」

「会場じゃなくて?」

「混むし、足に負担かかるからダメだよ」

「うう、厳しいっスね〜……」

「公園とかで、買ってきた花火を一緒にやる……なんていうのは?」

「おっ、それもいいっスね。じゃあ、明日は1日のんびりして、夕方から花火、しよっか!」

「わーい、楽しみ……黄瀬くんを1日独り占めだあ」

ふたりきりでいられる時間が好き。
黄瀬くん人気者だから、普段そんな時間全然ないし。

「ちょ、みわっち、今日はなんなの? オレを萌え死にさせたいの!?」

「くすくす、えー……?」

「今ももう、独り占めっスよ!」

「そうだったね……」

黄瀬くんの心臓の鼓動を感じる。
すごく、ドキドキしてる……



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