• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第13章 肌


慌てて指を離し、顔を見る。
潤んだ目の中に、わずかに恐怖の色が見えた。

「ごめん、怖いっスか……?」

「だ、だいじょうぶ……つづけて……」

肩も声も震えている。
フラッシュバックしているのか。

「……オレは、みわっちを抱きたい。好き。大好きだから。
でも、無理矢理したいんじゃない。
ちゃんと、みわっちが心からしたいってそう思わないと、嫌っスわ」

「黄瀬……くん……」

「みわっち、無理しないで」

「……っ……声が、忘れられないの……みんな、みんな笑ってるの……やれやれって、脱がせろって、みんな楽しんでるの……アイツの時だって、そうだった……」

喉が切れてしまいそうなほど、絞り出したような声。

「笑い声が……耳から、離れなくて……黄瀬くんは、そうじゃないって分かってるのに……ごめんなさい……ごめんなさい……!」

この小さい身体に、どれだけの負担がかかっているのかを想像するだけで、胸が痛い。

「いいんスよ、オレ、待つから。ね?」

「私、最低……期待させるようなこと言って、黄瀬くんに我慢ばっかりさせて……嫌いに、なるよね……」

無理させてるのはこっちだ。

どうやったらこの気持ち、伝えられる?
オレ、こんなに、こんなにみわっちのこと、好きなんスよ……。

「ね、泣かないで。嫌いになんかなるわけない。
オレ、みわっちといるだけで、本当に嬉しいんスよ」

「黄瀬くん……好き……好き……好き、なのに……」

みわっちの声が耳の奥で甘く響く。
我慢するって言ったばかりなのに、容易にオレの理性を持って行こうとする。

ゆっくりと、この細い身体を腕の中に閉じ込めようとしたものの、目のやり場に困って、先ほど脱いだみわっちのシャツを渡す。

「あの……このままじゃ……だめかな……」

「ん?」

このまま、ってどういう事っスか?

「あの……くっつきたいな……って……き、黄瀬くんも……服、脱いで……?」

うぉえええええええ
マジっスかああああ?

「そ、それって……裸で抱き合う、ってコトっスよね……?」

「……無理ならいいの。ごめんね、変なこと言って……」

嫌な訳ない。嫌な訳がないのだ。
でもオレ……今、メチャクチャ勃ってるんスよ〜!!

/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp