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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第61章 恋人達は愛に誓いを


「ご馳走さまでした!」

結局話し込んだ後は男子高校生らしく肉をたらふく頂き、カントクが若干青くなるまでひたすら堪能した。

「じゃあ、またちょくちょく寄るよ。皆、頑張ってね」

どうやら通うとは言ってもそうそう毎日ではないらしい。

まあ、彼も仕事があるんだろうし、当然ではあるが。

マクセサンはニコニコしながらみわに歩み寄り、肩をポンと叩いた。

触るなっつーの……。

「みわちゃん、夜はほどほどにね」

「……はい?」

「その嗄れた声が風邪かそうじゃないか、分かる程度には女性経験はあるつもりだよ」

「……!」

みわの顔がみるみる赤くなっていく。

「ま、彼氏がどんな人かは分かんないけど、よく言っておいて」

そう言って、マクセサンはオレをチラリと見た。

全部分かってる癖に。
このタヌキ。

早川センパイは頭の上にハテナマークを飛ばしている。

中村センパイは……分かってそーっスね……。

「セクハラっスよ」

その汚い手からみわをベリッと剥がし、帰路に着いた。

マクセサンはどうにも好きになれないタイプではあるが、今回の話は魅力的だ。

存分に利用させて貰うっス。




「お、お肉美味しかったね」

頬に赤らみを残したまま、ぎこちなさMAXで話しかけてくるみわ。

「みわ、心配になるほど食べてなかったと思うけど……ホントにお腹いっぱいになったんスか?」

「ええ? ちゃんとお腹いっぱい食べたよ! 皆が食べる量が多すぎるんだよ……」

「スポーツマンだからね」

まだ手袋をつけていないみわの手を攫って指を絡め、コートのポケットに入れる。

いつもは嬉しそうについてくるのに、今日は指が離れようともじもじしているのを感じる。

「もーみわ、なんで離そうと……」

抗議しつつみわの顔を覗き込んだのだが、その表情に一瞬言葉を失った。






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