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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第61章 恋人達は愛に誓いを


マクセさんは、ミニゲームでの涼太を見てニコニコしていた。

メンバーはクールダウンが終わり、体育館内の片付けに入っている。

涼太もチラチラとこちらを気にしているけれど、モップがけ中だ。

私も、片付けしなきゃいけないんだけどな……。

「あの、私も片付けしてきます」

「ん、りょーかい。終わったら戻ってきてね」

マクセさんはそう言ってニコニコと手を振った。

監督も彼に一任しているのか、特に口を挟んでくる様子はない。

いいや、とりあえず先に片付けを終わらせちゃおう。

ガタガタとカゴやらタオルやらをまとめていると、涼太がモップがけをしているのが目に入る。

……顔、小さいなあ……。
整った顔に身体、長い足。

サラリとなびく髪の毛は
過酷な練習の後とは思えない。

涼太は、どこに居ても目を引く。
輝いている。

私にとってだけじゃなく、沢山の人にとって、この人は特別な存在なんだとふと認識する。

涼太がこちらを向いた。
あ、目が合った。

真剣にバスケをしている時とは違う、崩した表情。無邪気な笑顔。

……大好きな笑顔。



……力になりたい。

涼太が輝く力になりたい。

こんな私でも、出来る事があるなら……。

「神崎」

「はいぃっ!?」

「落ちたぞ、ほら」

「あ、中村先輩、ありがとうございます」

いけないいけない。

ボーッと涼太に見惚れてる場合じゃないよ。
片付けしなきゃ。

荷物を詰めたカゴを持って、部室に向かった。


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