第61章 恋人達は愛に誓いを
「ん……」
柔らかいみわの感触が、オレを惑わせていた。
さっき、今夜はNGの意思表示があったばかりで、少し落ち込んでいたのだけれど。
「……みわ、今日はお断りじゃないんスか……?」
唇が離れたタイミングで問うと、蕩けた目をしたみわは、恥ずかしそうに俯いた。
「ごめんなさい……そういう意味じゃなかったの……つい、ああ言っちゃって」
髪を撫でると、くすぐったそうに頬を赤らめる。
……かわいい。
触りたい。
欲に負けて、部屋着の裾から手を入れると、しっとりした柔らかい肌に触れる。
あぁ……この肌の感触、堪んねぇっス……。
久しぶりの感覚にひどく興奮していると、みわがオレの部屋着に手をかけていた。
今日はえらく積極的。
これもバレンタイン効果っスか?
重なる唇が、気持ちいい。
みわからしてくれたキス、というのが何よりも情欲を煽った。
前ボタンを全て外すと、細い指がするりと侵入してくる。
ふにふにとした柔らかい指先が自分の身体を滑っていくと、触れたところからどんどん熱を持っていく。
「みわ……っそんなんされたら、もう止まんないっスよ……?」
むしろもうヤバイ。
1ヶ月の間、自分で慰めるばかりで、全くみわを抱けなかった。
……この間の騒動も勿論原因のひとつではあるけど……。
既に、身体は過剰と言ってもいいほどの反応をしてしまっている。
「ッ……みわっ……」
みわの指先が、そんなに敏感でないはずのオレの乳首に触れるだけで、出してしまいそうな程の快感が背筋を走る。
「みわっ……媚薬とか……盛ってないっスよね……?」
さっきからのキスといい、この愛撫といい、あまりに気持ちよくてつい変な質問をしてしまう。
みわはくすくすと笑っている。
「そんなことするわけないよ……涼太、気持ちいい?」
その色っぽい笑顔と声に、更にゾクゾクした。
普段どちらかというと性に消極的なみわからのこういう行為は、こんなにも快感を高めてくれるのか。
「あ……ッ、気持ち……い……っ」
完全に立場が逆転していた。