• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第61章 恋人達は愛に誓いを


涼太は朝一番に、突然帰らされてしまった。

体育館のチョコレート騒動を未然に防ぐ為と言われたら、まあ仕方ないのかもしれない、のかな。

ドリンクを作りに水道まで行ったら、
何人かの女子に

「調子乗ってんじゃねーよ! ブス!」

「何あいつキモい」

とか次々に言われて少し落ち込みました。


でもいいんだ。
自分に少しでも自信を持たないと、こんな私を想ってくれている涼太に失礼だから。

私は胸を張れるように生きるんだ。
少しずつでも……。



今日は朝からの1日練習だったから、19時には解放された。

「もしもし涼太? 今、練習終わったよ」

『お疲れっス……』

ああ、相当弱っている。

「おばあちゃん家に寄ってから、そっちに行くね。お腹空いてない?」

『夕飯くらい……今日1日バスケをしていない役立たずのオレが作るっスよ……』

「あ、あの、無理しないでね? 急いで行くから!」

『みわ』

「ん?」

『"行く"って言わないで』

あ。

「……"帰り"ます」

『ん。待ってるっス』

元気のない声はそう言って、通話を切った。



折角通常練習が出来るようになって、初めての1日休日練習だったのにな。

流石に気の毒。
今日は、いっぱいお話聞いてあげよう。

逸る気持ちを抑えきれず、おばあちゃん家まで全速力で向かった。


「うん、これでヨシ……っと」

荷物を詰めて、チョコレートケーキを持って準備万端だ。

明日は午後からの練習。
だから今夜はきっと……




やだ。私、期待してる。

涼太との夜を、期待してる……。



/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp