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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第61章 恋人達は愛に誓いを


今日はバレンタインデー。

おかげで、今週はみわはずっとお祖母さんの家だ。

隠してるつもりみたいだけど、バレンタインの準備をしてくれているのがバレバレ。

そんなコソコソしたみわがあまりに可愛いので、あえてツッコむことはせずに当日に期待してた。

「おはようございます!!」

朝一番に体育館に入ると、マネージャーが総出で迎えてくれた。

「黄瀬君、これマネージャーの皆からのチョコ」

この間、廊下でみわの事を褒めてたコだ。

……全員用のチョコだって、みわから受け取りたいんスけど……。

みわの方をチラリと見ると、みわはニコニコしてこちらを見ていた。

珍しい。彼女の余裕っスか?

どうやら、買うのはみわの仕事、配るのは他のメンバーの仕事ということらしい。

「ん、ありがと」

仕方なくその子から受け取る事にした。
まあ、全員同じ物だからいっか。
みわが買ってきてくれたって言ってたし。

小さな箱を受け取って、タオルと一緒にステージ上に置いておく。

「……涼太」

こそっと小さな声でみわが寄ってきた。
学校での涼太呼びは超貴重。

「ん? なんスか?」

「ちょっと、いいかな」

小さく手招き。
お?
今日はどうしたんスか?

ステージ横の照明スイッチが沢山ある部屋に誘導された。

「あの、涼太これ、チョコなんだけど」

小さなビニール袋に、ハート柄の可愛いリボンがかかっている。

まさか朝一番で貰えるとは。
思わず頬が緩む。

「ありがとう、みわ」

それにしたって、さっきからみわ、キョドりすぎじゃないスか?

「あの、これね、……材料が余ったから、作っただけなの。
本物は、まだ別にあるから……」

「そうなんスか? 嬉しいっスね」

みわからなら、何個貰ったって嬉しい。


「あの……1粒、食べて貰ってもいい?」

「今っスか?」

「無理ならいいんだけど……」

「いや、糖分補給したいし、頂くっスよ」

みわ、なんか様子が変?

「皆から見えたら困るから、座ってくれる?」

「うん? 了解っス」

どうしたんだろう。



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