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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第60章 お互いの


結局、おばあちゃんの家まで送って貰っちゃった。

……おやすみなさいのキスは、頬だった。

「……涼太のばか……」

あれから暫く時間が経っているにも関わらず、熱が身体の中でずっと燻ったままだ。

……大事にしてくれるのは嬉しい。

けど……。

「はぁ……」

……涼太の事だから、私が生理中っていうのも分かっての事だと思うけれど……。

キスくらい、したかったな。

……なんでも言い合う、って言ったって……こんな事は言えません……。

纏わりつく欲を振り払うようにして、布団へ潜った。








「さむ……んで仲直り、出来たわけ?」

翌日、昼休み。
あきと寒風吹きすさぶ屋上にて。

「うん、一応……した」

「一応ってあんた。ま、その顔ならとりあえず大丈夫なのかな」

「え、そんなに顔に出てる?」

「うん、まあね。まあよかったよ。仲直りセックスって燃えるよね」

「は? え!?」

「あれ? してないの?」

「し、してないよ!」

また、突拍子も無い事言うんだから……。

「なんだ、つまらん。それが恋人同士の喧嘩の醍醐味だろうに」

だ、醍醐味って。

「あ、そういえば私、あきに聞きたい事があったんだ」

「ん? なに?」

あの、年始の横浜でのこと。

「彼氏さんと会った時、あきの様子が変だったって言ったら、涼太が直接あきに聞けって」

「黄瀬……あの野郎」

あきは拳を合わせてバキバキと鳴らし出した。

「あ、いや、いいの、知られたくないことなら!」

「いや、別に知られたくないとかじゃないけど……入ってたってだけだから」

「入ってた? 何が?」

「オモチャ」

???
言ってる意味が全く分からない。

「オモチャが何処に入ってたの?」

「ここだって」

そう言ってあきが指差したのは……

え?
どういう意味?

「ねえ、全然意味分かんないって顔してない?」

「あ、うん……全然意味分かんない……」

「あんた、ほんとマジか。バイブを入れてたのよ、ココに」

あきの言うことは難しくて本当によく分からない。

「まあいいや、後は黄瀬に聞いて」

「ええ!? ふたりしてそれ!?」

……ふたりとも、面白がってる……。


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