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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第60章 お互いの


「……やべ……」

無人の部室に戻ったオレは思わず独りごちた。

本当に、純粋に、謝りたいだけなんだ。

それなのに、身体はどうしてこんな反応をする。

「最悪だ……」

このままじゃ、制服も着れない。

皆帰って誰もいないのをいいことに、おもむろに破裂寸前の屹立を手で包み、扱いた。

「みわ……ごめん……」

謝りながらも、頭の中では自分の愛撫で乱れ喘ぐみわを想像し、先ほどの指の感覚を思い出しながら強く扱くと、すぐに射精した。





「……お待たせ」

純粋なみわを頭の中で犯し、欲を発散させていたのが申し訳なくなり、みわを直視できない。

「……うん」

みわも目も合わせずそう言って、歩き出した。

……会話がない。

ごめん。

酷い事を言った。

帰ってきて欲しい。

お願い、帰ってきて。

なんて言えばいいんだ。



「……みわ」

「はい」

「花、枯れちゃうんスけど」

「え」

昨日、オレが部活でいない間、みわは着替えを取りに家に戻って来たらしい。

恐らく急いでいたんだろう。
部屋は少し荒れていた。

それなのに、クリスマスローズの土はしっとりしていた。

ちゃんと、水をあげていった証拠。



どんなに急いでいても、あなたが買ってくれたこの花だけは。



そんな彼女の声が聞こえるようで、胸が苦しくなった。

「……クリスマスローズ。
みわがいないと、枯れちゃうよ」

「……じゃあ鉢植え、取りに行く……」

「……出て行くの?」

怖くて怖くて聞けなかったこの言葉。

「………………たぶん」

みわの声も震えていた。

遠くで救急車のサイレンが聞こえる。

爆走するバイクの音が聞こえる。




最終宣告のようなその言葉に、返すことができない。



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